
妊活の知恵倉庫
2020-06-29 19:30:00
先日、「あおもり健やかナビ いきいき健やか」というラジオ番組から、
青森を代表する漢方薬剤師として「漢方薬について」の取材を受け、
ここ最近いつもに輪をかけて忙しかったのは、新しい相談依頼も多かったことに加え、ラジオの台本作りもしていたためです
疲れはしましたが、日本の健康と子宝成就に少しでも良い影響を与えられるのかなと嬉しい気持ちの方が強いです。
本当は1回だけの依頼でしたが、
放送回は7月5日(日)と7月26日(日)の朝8時~8時半です。
ラジオでは青森県内だけですが、今の時代はrajikoなどのアプリを使えば放送から1週間以内であればどこでも聞けるようですね。
正直なところ、番組の趣向が”高齢者の健康”ということもあり、あまり妊活に沿った内容ではありませんが、
7月5日回は『漢方の間違ったイメージ』と『相談者に多い3つの体質とその改善方法』について、
7月26日回は『舌を見て知る自分の体質について』を主としたお話をする予定です。
2回分のお時間をいただいたとはいえ、漢方は数十分で語れるものではない為、かなり表面的ですが、ご興味ある方はお聞きいただき、
もしお聞きいただけましたらご感想をいただけたら幸いです。
1対1での相談は得意ですが、不特定多数とのしゃべりでは極度のあがり症で、
その中でも、少しでも青森の健康と子宝に貢献できるように頑張ります!
7月5日と26日
ラジオでお逢いしましょう
番宣はここまでで、以降ぶっちゃけトーク。
ぶっちゃけ
ラジオの出演依頼なんて地道にやってきた中でなかなかない体験だったので舞い上がっていますが、
実際は不特定多数には聞いていただけると思いますが、アメブロとの温度差でここを読んでいる人にはあまり聞かれないと思っています。
少しの間、勝手に舞い上がらせてください
興奮させてください
それにしても、ラジオの出演依頼なんて、漢方の勉強を頑張ってきたとはいえ、選んでいただいたことは身に余る光栄で感謝しきれないほどです。
一時ラジオ出演をお金を払ってでもと考えたこともありましたが、某番組では青森県限定で5分ほどで単発8万円ほどでした。
今回はそういったことがなく、単に漢方の知識を買って選んでくれた形なのでもちろん無料ですし、30分枠でしかも2回という暴挙
時間帯やターゲット層は違うなどの事情はあると思いますが、ビックリです。
ぶっちゃけ2
対談式のラジオの形って、あまり台本が無くリアルにしゃべっているのかなと思っていましたが、台本はありました。
ですが、専門的な内容なので、誰かが用意したものでなく、自分で用意するスタイルでした。
打ち合わせでどういった趣向の内容が良いのかを検討し、それに合わせた質疑を大まかに台本化する形でした。
これまた貴重な体験を味わえ、これも感謝の極みです。
本番は台本通りにいくかってのが一番の懸念点ですが・・・
ぶっちゃけ3
ぶっちゃけ1で「今回はお金を払わなくて~」と言っていますが、世間に自分が勉強した漢方の力を健康と子宝に活かすためには
別にご相談いただかなくてもこのアメブロの様に定期的に発信することでリスナーさんや青森全体、そして日本への社会貢献となるなら
そんな費用でも安いものかもしれません。
それはラジオに関わらずTVであったりでも良いですが、より多くの人に届くように定期的に情報発信する場を設けるのはやはり良いかもしれません。
セミナーや本、youtubeなどでの動画などの形もあるでしょう。
ですが、世間的に有名な先生にありがちな、それに偏って講師メインに転じたりするのは本末転倒です。
大体そういう方は、臨床から離れ、口は達者でも実践では応用が利かなくなっていく方が多いです。
まさに”絵に描いた餅”がお腹を満たせないように、いくら発信が上手くても、
実際にご相談いただけた方の健康と妊活にどう寄り添うのかの方が大切ということです。
そういった先生方を目にしてきていますので、私は相談に来ている方を第一とする考えは絶対に曲げません!
いくら店が上手くいっても店舗を広げない考えなのも同じです。
自分で相談できる人のみを私は相談にのりたいのであって、
自分の店を広げて自分に相談依頼が来ているのに他のスタッフに回すなどはしないように努めていきます。
世間的な評価はどうでも良く、相談していただけた方が幸せにさえなっていただければそれで良い。
この初心は何歳になっても忘れずにいたいと再認識できました。
なんだかんだカッコつけてますが、口コミなどで相談件数が増えたりはしていますが、
強くお悩みなのに出会えなければ相談しようがなく、改善しようもない方もたくさんいますので
そういった機会を得る上で不特定多数に発信できる場はこれから少し利用していくかもしれません。
ぶっちゃけ4
一番どうでも良いことですが、1回目放送の7月5日(日)は何たる偶然なのか、実は私の誕生日です。
たまたまですが、放送事故でチーンな誕生日になるか、スイッチが入り上手く話せる
か。
まぁどっちにしても今まで体験したことのない体験ができること自体大きなプレゼントですので、
本当に何にせよ感謝は尽きません。
2020-06-26 17:30:00
前回↓
の続きです。
前回は胃腸の汚れが肌の汚れになるだけでなく卵巣にまで影響し卵子の成長を邪魔したり、
排卵障害の原因となりPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)になってしまうこともあるという話でしたが、
今回は直接生殖力に関わる”腎”の衰えと肌荒れの関係についてをまとめていきます。
フェイスラインのニキビ=子宮・卵巣の働きが悪い
不摂生やストレスの影響で子宮や卵巣などの生殖機能が低下するとホルモンバランスが乱れ、
女性ホルモンが減り、逆に男性ホルモンが増加してしまいます。
すると、男性のヒゲが生えやすいところの皮脂が過剰に分泌して部分的なニキビを生んでしまいます。
それがフェイスラインが主であるため、大人ニキビと言われるものはフェイスラインにできやすいです。
つまりフェイスラインにニキビが出来る人は女性ホルモン↓男性ホルモン↑の状態であり、
それに伴い卵子や子宮内膜の質が低下、そして妊娠力が下がってしまっているということです。
ほとんどのニキビは体内で熱が産まれ炎症が起こることが中心ですが、
フェイスラインに出来るニキビはあまり赤味などの炎症は強くなく、むしろ紫色などのクスんだ色であったり、
治った痕がシミの様に残ったり、治るまでが頑固で治ったと思ったらまた同じところに出来るなど
炎症はあまり強くないけれど頑固で治りにくいといった特徴があります。
体内で熱を発生したニキビの場合、炎が自然と収まる場合もありますが、
ホルモンバランスは一度崩れると悪循環となってしまうため、自分の身体を見直さないと改善していきません。
生殖機能が低下している原因は睡眠不足、ストレス、冷え、乱れた食事が主であり、つまるところ不摂生により出てくることがほとんどです。
月経血も綺麗なものではなく、血塊があったり、血色は暗く、サラサラとした質でなくネバつきも見られることが多いでしょう。
フェイスラインニキビは、ニキビの薬でなく補腎&活血
このタイプは皮膚表面の炎症でなく、身体の中のホルモンバランスに原因があるため、
ニキビのお薬を使ってもあまり効果のないタイプとも言えます。
漢方でも十味敗毒湯や清上防風湯のようなニキビを治す解表剤は使用せず、
生殖機能を高める漢方薬とそれに伴う血の巡りを改善していくことが重要です。
つまり「フェイスラインのニキビにはこの漢方薬!」と決まったものはなく、
身体に合った子宝漢方を飲んでいると自然とフェイスラインのニキビはできなくなっていきます。
実際、妊活において「生理前に肌が荒れる」という症状を抱えている相談者はとても多いですが、
私の経験では9割以上の方が数ヶ月間漢方を飲んでいくうちに「そういえばニキビが気にならなくなった」と感じられています。
子宮の機能改善は体感しにくいものですが、内臓の鏡と言われる皮膚が綺麗になることで、
身体の中が変わっていると感じ、妊娠力の向上に自信を持たれる方は多いです。
そして、その状態が続いていると、自然と子宝にも恵まれていきます。
普通、ニキビなどの炎症症状なら、部分的にでも冷やす漢方を使うことが多いですが、
フェイスラインのニキビに関してはむしろ”身体の中を温める”生薬を使用することで炎症状が治るのです。
炎症症状に対して温めるお薬を使うと炎が治まるって不思議に思いませんか?
なので表面だけでなく、色んな側面から身体を見つめ直すことが重要なのです。
『ニキビ』『肌荒れ』『吹き出物』などの症状や病名でだけ括らず、どこにどのように出来たのか、色や痛みはあるのかなど
もっと身体から出ているサインを受け取ってあげて、自分の身体のことを知りましょう。
あなたもヒトと括られることに間違いはありませんが、ヒトの中でも誰一人として同じ人は居ないように個性があるはずです。
人それぞれの性格、身体の状態、治療状況に合わせ、
子宝漢方や食事、運動、睡眠、冷え対策など、誰の真似するわけでなく自分に合った妊活方法を見つけ、
あなたの幸せに歩んでいきましょう。
私は、いつでもその”あなただけの妊活”をお支え致します。
2020-06-22 19:23:00
”美”の憎っくき悪者、『ニキビ』・『吹き出物』・『肌荒れ』。
特に生理前に繰り返し、困っている方も多いでしょう。
しかもニキビは、単純に美しさだけでなく、場所によっては妊娠力の低下を示していたり、胃腸の汚れが排卵を妨げていて多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)との関係も深い症状でもあります。
今回はそんな生理前後で起こるニキビの原因と対策、そしてそれを改善することで妊娠力UPにどうつながるのかをまとめていきます。
ニキビの原因
現代医学的には、アクネ菌を代表とする菌が繁殖→炎症を起こすことでニキビが起こると考えられています。
そのアクネ菌は常在菌で、特に皮脂が餌となる為皮脂分泌の多い顔や背中に常に存在していますが、普段は悪さはしていません。
しかし、ある条件が整うと異常に繁殖し、ニキビとして爆発します。
その条件とは『酸素不足』と『老廃物豊富』です。
アクネ菌は嫌気性といって、酸素を嫌った性質を持ちます。
人間と真逆で信じがたいですが、酸素が多いところでは増えることができず、逆に酸素が無いとのびのびと繁殖する為、毛穴のような閉鎖空間を好みます。
ですので、毛穴に酸素の空間がないほど皮脂や角質などの老廃物が溜まってしまうと、
苦手な酸素は存在せず、最高の餌である皮脂や角質などの老廃物が豊富なので、一気に増殖します。
そして増えすぎた菌環境は、邪正闘争し、炎症を起こし、ニキビとなってしまうのです。
ですので西洋医学ではピーリング(角質などの老廃物除去)や、抗生物質でアクネ菌の増殖を防ぐお薬を使用して治していきます。
これは即効性はありますが、表面的な処理でしかない為、治ってもまた繰り返すことがほとんどです。
また、どうやってもこのニキビを妊娠力UPに結びつけることも出来ないでしょう。
東洋医学ではより根本から体質改善し、繰り返さず、また肌がきれいになることと妊娠力をつなげるように考える為、
なぜその部位で皮脂が増えたのかを考えていきます。
東洋医学的なニキビの原因
東洋医学でのニキビの原因は
①飲食物から来る胃腸の汚れ
②不摂生・ストレス・冷え・運動不足により起こるホルモンバランスの乱れ
③不衛生
主にはこの3つが考えられます。
③の不衛生は、身体の中がどうであれ表面的な問題なので、綺麗にするしかありません。
他の①と②の原因でのニキビは妊娠力に関わっていることが多いため、その原因を考えてみましょう。
①胃腸の汚れ
”皮膚は胃腸を映す鏡”と言われることもありますが、胃腸が汚れている(食積・湿痰邪~湿熱・痰熱邪が多い)と皮膚の皮脂分泌が過剰になってしまいます。
湿痰が多いと皮脂だけが多くなり、炎症はあまり強くない白ニキビになり、
また湿痰の停滞が強く、相火と結びつき湿熱や痰熱のように化熱してしまうと、ニキビも炎症が強まり、赤ニキビとなります。
また熱は膿を生みやすく、黄ニキビとなったり、より汚れた”濁”の存在があると黒ニキビとなります。
胃腸の汚れによる皮脂UPは口周りで多く反映され、つまり口周りのニキビが多い人は胃腸が汚れている可能性が高いです。
胃腸の汚れは、せっかく摂った栄養が卵子や赤ちゃんに送られず、身体の脂肪となったりニキビのようなデキモノとなったり、悪さしかしません。
せっかく妊活のために良いものを食べたりサプリメントを摂っても有効に働かず、むしろそれが邪となって妊娠力を下げる原因となっていることさえあります。
特に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の人はこのニキビが多いです。
つまり、食べたものの汚れが子宮、特に卵巣に影響し、汚れが排卵を抑制し卵の質を悪化させてしまっています。
自分の消化力を超えた食事を摂っていたり、夕食の食べる時間が遅かったり、脂濃い物や甘い物、味濃い物などを多く摂っていたりすること、
また食べた量よりも運動で消耗する量が少ないことで汚れが溜まってしまうことが原因です。
食事を見直し、運動することはこれからの湿痰邪を増長しない為に欠かせないことですが、
年単位でできた胃腸の汚れは運動や食事を見直すだけでは取り切れないこともあるので、漢方を併用して中からお掃除することをお勧めします。
湿痰は、それだけでなく火邪や瘀血、気虚、気滞の問題が絡むことが多く、また粘っこく動きにくい性質があるため、改善には根気が要ります。
ですが、体質改善が遅れるほど、お掃除しようと思った時になかなか症状は動かない為、口周りに繰り返しニキビができる人は『思い立ったが吉日』で早く処置するに越したことはありません。
しっかり胃腸がお掃除されていくと、肌は綺麗になっていきながら、胃腸も綺麗になり体感ではスッキリしてきて、子宮・卵巣の働きが改善していき、
ニキビで困っていたことを忘れた頃に、妊娠報告をいただくことが多いです。
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の人はもちろん、今はそうでない人も、生理前に口周りのニキビが増える人はPCOS予備軍であり、
肌に出ているその汚れが排卵を妨げる可能性があるということです。
見えていないだけで排卵が上手くできていない可能性もあると考え、しっかりと体質改善していくと良いでしょう。
長くなったので、「肌荒れと妊娠力の関係」は次回に続きます。
次回はフェイスラインに出来るニキビと生殖能力の関係についてまとめます。
こちらの方が、妊娠力低下に著しく影響している例が多い為、大人になってからフェイスラインにニキビができるようになった人は必見です。
2020-06-19 19:30:00
今日は常にバタバタとしていた感じで疲れたー。
あー
ブログ書く時間もなかった(「肌荒れと妊娠力」の予定)
昼飯食う時間も。。
長女は日本脳炎予防注射(2回目)でギャン泣きしたんだろうか
褒美にシンデレラのネズミフィギュア×2を与えよう。
長男は運動会(本番も親には非公開)の練習でねぶたを跳ね、シンバルをダーン!したんだろうか。
またと競争で1位を取ったと自慢してくるだろうか。
褒美に先日姪にあげた吉野家ポケ盛りのリザードンがヤドンとなって交換成立したようなので、それをあげよう。
嫁は豚の角煮を作ってくれたようだ。
ありがたい。
一日の疲れも角煮の様に溶けるだろう。
日々感謝です。
あー、プチトマトに水をあげ忘れた気がする。
かわいそうなヤツめ。
帰ったら水をあげよう。
蚊が入らないように。
忙しい方が楽しいし全然弱音じゃないんだけど、今日のこの頑張りの褒美は子宝相談者の妊娠・出産報告で、といきたいところだ。
妊活している皆が幸せになりますように。
P.S.
明日も同じような感じの忙しさなので嬉しいです
2020-06-17 13:00:00
(この記事は約5分で読めます。難解度★4)
「生理前に繰り返し口内炎が出来る」ということはありませんか?
そんな症状も妊娠力に関わっているかもしれません。
今回は生理前後に口内炎を繰り返す場合、身体の中で何が起こっているのか、そしてそれを妊娠力UPへ繋げる方法をまとめていきます。
口内”炎”
では、気虚による出血以外は生理キッカケで体内に熱が生まれることで鼻血を引き起こしていました。
口内炎は、字の如く「口の中の炎(症)」です。
つまり、体内で何らかの炎が起こったものが口内に出ると口内炎となるということです。
鼻血と口内炎、症状は全く違うように思いますが、口内粘膜に炎が溜まると口内炎、鼻粘膜に炎が溜まると充血して破裂し鼻血などのように、生理前に産まれる炎という原因は同じで、末端の症状が別となっていると考えることも出来ます。
胃熱による口内炎
前回の”鼻血”の時もあった胃熱。
生理前に辛い物、甘い物、味濃い物、お酒などを多く食べることで腸胃に熱を生じてしまうことで口内炎となります。
現代医学では甘い物やお酒などを食べ過ぎるとそれを分解する為に粘膜の健康維持に必要なビタミンB群を消耗してしまいます。
ということで甘い物やお酒の摂り過ぎは口内炎を起こすという理屈です。
また、辛い物、味濃いものは刺激が強いので刺激が炎症を起こす火種となるという考えです。
だから「口内炎になったらビタミンB群を摂る!」というのが一般的ですが、粘膜を整える働きはあっても炎が強すぎるとなかなか治らないことも多いでしょう。
そういった炎を落ち着かせるには漢方薬の方が効果的で、清胃散、黄連解毒湯、黄連湯、三黄瀉心湯などが有効です。
ですが、これらは炎が強まってから治すためには良いですが、生理前に胃熱が高まる原因は
①肝胃不和により肝火が胃熱を煽る
②肝脾不和により弱った脾が甘味を欲して胃熱を生じる
などの理由があるため、普段は胃熱のお薬でなく、肝脾・肝胃を和す小柴胡湯、大柴胡湯、逍遙散、加味逍遙散、当帰芍薬散、当帰建中湯などで胃熱原因の根本から改善していくと良いでしょう。
肝脾不和・肝胃不和は腎(生殖機能)への栄養不足にも繋がるので、この改善は口内炎の予防だけでなく妊娠力の向上に繋がります。
ビタミンBを飲むだけではこの効果は得られないでしょう。
陰虚火旺による口内炎
陰虚なので、手足の火照りを感じやすかったり、のぼせたり、睡眠の状態に難がある方が多いです。
陰、つまり粘膜が弱いことで守る力が弱く、少しの刺激で炎症を起こしてしまったり、陰が少なすぎて陽気を抑えられず炎を起こしてしまっている状態です。
口内炎であれば基本的には胃陰虚がベースとなりますが、
これが”腎陰虚”に発展してしまうと、陰は卵子や子宮内膜の素材ですので、妊娠力は下がってしまいます。
甘露飲などで胃の陰虚をフォローしつつ、六味丸、知柏地黄丸、杞菊地黄丸、麦味地黄丸、亀齢寿などの滋腎陰剤を使用していき、口内炎予防と妊娠力を高めると良いでしょう。
心熱・心陰虚による口内炎
口内炎の中でも舌👅に出来やすい口内炎は”心”に関係している場合が多いです。
では気・血が停滞しやすいことを述べていますが、
気・血の停滞から発生した火が”心”にまで浸食してしまうと”心火”となります。
またそれは元々心の火の強い方、もしくは心の火を緩和する心陰が少ない方で起こりやすい為、
黄連解毒湯や三黄瀉心湯を使用して心の火を鎮静化し、
天王補心丸や黄連阿膠湯、甘麥大棗湯などで心の陰を助け心火が悪さしないようにしていくと良いでしょう。
心火は、口内炎よりも脳が興奮することによりドーパミンの機能に異常をきたし、睡眠障害や不安症状などを強めてしまいます。
また睡眠障害や不安は、一度起こると悪循環のループとなり、どんどん心と頭の負担を強め、心火は強くなり、ホルモンバランスは崩れ、さらに妊活においての心の傷を深めてしまいます。
身体の為にも、心の為にも、この状態には漢方薬の力とカウンセリングが助けになるでしょう。
誤って噛んでできる口内炎
体内の熱が原因ではない例では、口内を誤って噛んでしまうことで繰り返し口内炎ができてしまう人もいます。
噛むという物理的な要因から妊娠力に関係ないこともありますが、口内を噛みやすい時はストレスが過剰な時や疲労時に多くなります。
これは本来、噛む動作をした時に無意識に口が噛まれないように連動するのですが、精神疲労や肉体疲労で頭が疲れているとその無意識の連動した動きに差ができてしまうため噛みやすくなる、という理屈です。
つまり、脳の疲労が噛む状況を作って口内炎となるということで、脳はホルモン分泌する部位であり、そこが疲れているとホルモンバランスも崩れることがあります。
繰り返し、生理前に噛んでしまうということがあるなら、口だけでなく脳にも負担がかかっているというサインですので
逍遙散、補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯、帰脾湯や、またワタナベオイスターのDHMBAで脳内の酸化ストレスを取るなどして
脳を正常に働かせ、誤って噛むことを予防し、疲労やストレスを軽減し、ホルモン分泌を正常にすると良いでしょう。