妊活の知恵倉庫
食後に眠気を感じることはありませんか?
食後の眠気は、現代医学的には食事による血糖濃度上昇→インスリン分泌→血糖濃度の急降下による急激な血糖濃度の低下により起こると言われています。
また東洋医学では食後の眠気は”脾”の弱りからきていると考えられ、脾虚の方ほど消化吸収にエネルギーを使用する為、脳へのエネルギーが減ってしまい、より強い眠気を起こすと考えられています。
どちらにも共通することは甘味・糖質の過剰摂取や早食いが原因であり、
消化吸収に無理をさせることが眠気を強くさせてしまうということ。
食後の眠気は”脳へのダメージ蓄積”という身体からのサイン
一見、眠気は仕事効率が捗らない、または対人での仕事では失礼にあたるなど、仕事上での不都合しかないように思えますが、実は脳からのSOSのサインです。
この血糖値の急上昇急下降を日常的に繰り返すと脳へダメージが積み重なってしまいます。
排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は肥満・糖尿病の方がなりやすいと言われ、痩せている人はならないと思っている人も多いですが、
健康診断時の空腹時血糖は正常であっても、高血糖や低血糖の上がり下がりによる脳への負担は蓄積し、
視床下部からのGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)や視床下部からのFSHやLHの出方に影響してしまいます。
すると排卵障害を起こし、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を引き起こしたり、疑似的更年期症状を起こすなどで卵胞が育たなくなったりしてしまいます。
妊娠糖尿病のリスクにも?
また妊娠糖尿病といって、妊娠前は普通の血糖値だったのに妊娠後半になると糖尿病になってしまう方がおられます。
これも上に書いていることと同じで、食後の急激な血糖上昇とその後の急下降(血糖値スパイク)が習慣化されている場合に多く見られます。
妊娠糖尿病は、産後に治り一時的であることが多いですが、出産までに母子ともに負担がかかり、難産リスクを上げてしまいます。
食後の眠気が強い人は
食後の眠気を強く感じる方は白米・パンなどの炭水化物から食べるのでなく、
・食物繊維の多い野菜を先に十分に食してから主食(糖質)の吸収を食べ、糖質の吸収をなだらかにする
・良く噛む(飲み物で流し食べない)
・早食い禁止
・それでも眠気が強い場合は炭水化物の量が多すぎるサインなので炭水化物の量を少しずつ減らして様子を見る
普段の食事の中で、たったこれだけでも改善できる場合も多いです。
たったこれだけといっても、習慣化すると良いですが、慣れるまではこれだけでも忘れてしまいがちです。
眠気を感じたら、この①野菜を食べる②良く噛む③早食いを止めるを見直し
それでも眠気がまだ強い場合は、④炭水化物の量を見直しましょう。
④まで習慣化しても眠気が強い場合は、漢方で脾虚状態を身体の中から建て直さなければいけない状態ですので、是非ご相談ください。
「たかが眠気、生活に支障はきたしていない」と侮らず、
いつも頑張ってくれている脳に優しい妊活を心がけましょう。