
妊活の知恵倉庫
2021-03-26 14:30:00
の続きです。
まずは精子の性質とその精子を脅かす活性酸素について書いていきます。
精子について
個人差はありますが、精子は毎日5千万~2億ほど作られています。
卵子の場合は1ヶ月に1個しか排卵されないので
数の差はとても大きいですが
精子はもの凄く虚弱で脆いことをカバーする為の数の多さと考えましょう。
つまり、この脆さをケアできるかどうかが精子の力に関わってきます。
1日に数千万~数億できるとは書きましたが
1日で0から受精可能な精子が出来るわけでなく
精巣(睾丸)で精祖細胞から75日~120日ほどの期間を経て
受精可能な精子が出来上がります。
もちろん、その形成過程も身体の状態からの影響を受けますが
実際に精子の数や質に大きな影響を及ぼすのは
『精子ができてから>精子ができるまで』
です。
(卵子は逆で、『卵子ができてから<卵子ができるまで』です。)
つまり、精子が出来るまでの約3ヶ月よりも
運動能を得てから影響の方が大きいということです。
精子が出来上がると精巣(睾丸)から精巣上体に貯蔵され
成熟して泳ぐノウハウを覚え、射精を待ちます。
精巣上体に貯蔵された精子は
身体の”活性酸素”の影響を受けやすく
その影響により数や質が低下してしまいやすいのです。
活性酸素(酸化ストレス)とは
精子を傷める”活性酸素”とは一体何でしょうか。
まずは酸素についてですが
一番有名な酸素の働きは、食べ物などからの栄養と一緒に燃焼し、
生命活動に必須なエネルギーを生み出すことです。
そのため、酸素が不足すると苦しくなり、
場合によっては死ぬこともあるのはこの働きの為です。
他にも様々な働きがありますが、
その中の一つが”酸化”、つまり”攻撃”です。
活性酸素は、普通の酸素よりも何かに結合(酸化)する力がとても強い性質を持っています。
その性質を活かし、菌やウイルスなどの外敵と結合することで
身体にとっての悪者を駆逐しているのです。
このように本来、活性酸素は身体を守るために働くのですが
活性酸素が過剰になると自分の身体の細胞と結合(攻撃)してしまいます。
するとその部分は傷み、その傷の蓄積が疲労や老化、ダメージとなります。
活性酸素が多くなるとそれを抑える抗酸化物質が働きかけますが
過労、食べ過ぎ、ダイエット、運動不足、運動過剰、睡眠不足、精神的ストレス、タバコ、アルコール、冷えetcの不摂生によって
抗酸化物質の働きが追い付かず、活性酸素で満たされてしまいます。
ようは、”一般に身体に悪いこと”をすると
活性酸素の過剰を生むということですね。
過剰になった活性酸素は、精子も攻撃してしまいます。
先ほど書いたように、精子は億単位作られるほど脆弱です。
ですので、それらの活性酸素が多い身体だと精子の数・質はガタ落ちです。
その影響が、精巣上体に貯蓄されている間が顕著に受けやすいということです。
精子が活性酸素の影響を受けないためには
活性酸素が精子に悪さをしない為には
聖人のように常に養生することが一番良いでしょう。
ですが、そんな生活は楽しくないでしょう。
”人生を楽しむ上での妊活が自分を苦しめてはいけない”
がモットーで妊活支援をしていますので
適度に楽しみながら適度に節制して精子の質を高める3つの方法をお伝えしようと思います。
まず一つ目は・・・次回へ続きます。
余談
途中で、精子・卵子の質に関わる期間の重要度は
『精子ができてから>精子ができるまで』
『卵子ができてから<卵子ができるまで』
と書きましたが、精子は数が多い分できてからダメージを負わないことが重要ですが
卵子は数が少ない分、形成過程で歪んで育ってしまうとアウトです。
つまり卵子は原始卵胞→排卵までの180日(月経→排卵までの14日ではない)がとても大事なので
継続して身体作りすることが男性よりもより重要となります。