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”高温期が短い人”の体質と改善法【基礎体温】
2022年07月16日
基礎体温で体質改善しよう!関連リンク↓
今日のポイント
・高温期が短いタイプは、『黄体機能不全』が多い
・”腎陽”を補うことが基本
・低温期での土台作りが、安定した高温期を作る
高温期が短いということは
”高温期が短い”と悩む人も非常に多いです。
体温が高い期間が短いということからもわかるように、身体を温める力が弱いことを示しています。
西洋医学的には”黄体ホルモンが低い”状態であるため、『黄体機能不全』と診断されることもあるでしょう。
病院では”高温期が短い→黄体ホルモン不足→黄体ホルモン補充!”という形でアプローチします。
薬でいうとルトラールやデュファストンなどです。
服用経験のある方も多いと思います。
(病院では黄体機能不全じゃなくても処方されることが多いので)
黄体ホルモンの補充で高温期を維持できる方は多いですが、中にはあまり効果が出ない人もいれば、頭痛・吐き気などの副作用に苦しむ人もいます。
生理前の頭痛、イライラ、落ち込み、肌荒れ、胸張りなどのPMS症状は、黄体ホルモンによって生じていることが多いですが、黄体機能は落ちているのに黄体ホルモンが過剰な反応が出ているという矛盾も生じている方もいます。
そんな時は東洋医学で考えてみましょう。
東洋医学的な”黄体機能不全”とは
単純な考えでは、身体を温める機能が低下しているので、身体を温めるものを補充していくことがベースとなります。
”身体を温めるもの”は、東洋医学の用語では陽(陽気)と言い、妊活と一番関わりが深い臓は腎です。
一般に高温期が短い場合は腎の陽気、つまり腎陽を補うことが基本となります。
平成堂では補腎陽に特化した鹿の角(鹿茸)を主薬とした”鹿羊参”というお薬や参茸大補丸、八味丸、牛車腎気丸などで補腎陽・助陽していきます。
しかし、高温期が短いから温める腎陽を足したらOK!って
人の身体ってのはそう簡単じゃあない。
”卵胞”・”卵子”・”黄体”について知ろう
腎陽という温める力を足すだけでなく、自分本来の黄体機能を引き出すことも必要です。
黄体は、低温期中に成長した卵胞の殻から出来ています。
卵胞はエコー検査で「〇〇mm」と測っているアレです。
精子と受精して赤ちゃんとなるのは卵子だけど卵胞って??
そういえば黄体は?
という人は、この機会にしっかりと覚えておきましょう。
卵子は精子と出会い、受精卵、つまり赤ちゃんを作るものであることに間違いはありません。
では卵胞は何かというと、卵子を包んで共に成長するものです。
卵の元を包んでいるので、卵”胞”です。(卵子は受精卵の子供なので卵”子”)
この卵胞が、中の卵子を排卵すると黄体となります。
この卵胞(のちの黄体)が急激に成長する期間は低温期です。
つまり黄体機能不全は、低温期にしっかりと卵胞が成長していない場合に起こることが多いのです。
腎陰を補うことで高温期を支える
ここで東洋医学に戻りますが、そういった物質的な成長と低温期にも相当するのが陰陽での陰。
つまり腎陽に対しての腎陰です。
陰の土台なくして陽は本来の力を出せません。
種を植えていないのに、栄養剤をいっぱい与えても芽は生えないように、卵の元(腎陰)が無い(少ない)のに、ホルモン(腎陽)ばかりあっても意味がありません。
平成堂では腎陰を補うお薬としては亀齢寿、六味丸、知柏地黄丸、麦味地黄丸、杞菊地黄丸などを使用していきます。
「体温が低い→温めれば良い→陽気を補う」とだけ単純に考えず、生殖器(腎)という場での状況に頭をフル回転し、その人の状況に合ったバランスで腎陽・腎陰を補っていく。
場合によっては月経期・卵胞期・排卵期・黄体期などの時期に分けて、腎陰・陽の比率を変える場合もあります。
さらに、腎陰・陽の根本である腎精を補う場合もあります。
腎精を補うには、紫河車という、現代でいえばプラセンタ(胎盤)製剤を主として使用します。
当薬局では子羊袋という漢方を使用することが多く、妊娠率向上はもちろん、胚盤胞のグレードアップや肌艶が良くなるなど、アンチエイジング効果を感じる人も多いです。
女性にとってそんな嬉しい効果を感じた方は、妊活を卒業してからも美肌効果の為に飲み続ける方もいるほどです。
高温期が欠けている人
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